Q
ポジショントークとはどうゆう意味ですか?
A

ポジショントークとは、自分の立場や利益を守るために行われる発言や主張を指します。

ポジショントークの主な特徴

  • 特定の立場からの発言: 話し手が属する組織、職業、または個人的な利害関係に基づいて意見が述べられます。
  • 客観性の欠如: 公平性や中立性を欠き、自分の有利になるような情報を選んで提示したり、都合の悪い情報を隠したりする傾向があります。
  • 説得や誘導: 聞き手を自分の意見に納得させたり、特定の行動を促したりする目的があります。

ポジショントークの具体例

様々な場面でポジショントークは見られます。

  • 企業の広報: 自社製品の優れた点を強調し、競合製品の欠点には触れない。
  • 政治家の発言: 自分の政策のメリットを強調し、デメリットや反対意見には言及しない。
  • 投資家のアドバイス: 自分が投資している銘柄を「買い」だと推奨し、他の銘柄は勧めない。
  • スポーツ選手: 自分のチームの勝利を信じ、相手チームを過小評価する発言をする。

ポジショントークに接する際の注意点

ポジショントークだと認識することは、情報を正しく理解する上で非常に重要です。

  • 「誰が言っているか」を考える: 発言者の立場や背景を考慮し、その発言にどのような意図があるのかを考えましょう。
  • 多角的な視点を持つ: 一つの意見に囚われず、複数の情報源から情報を集め、総合的に判断することが大切です。
  • 裏付けを確認する: 主張されている内容が事実に基づいているか、具体的なデータや根拠があるかを確認しましょう。

    ポジショントークは、完全に避けることが難しい人間の心理や社会の構造に根ざしたものです。そのため、その存在を理解し、適切に対処するリテラシーが求められます。
Q
んだば、ポジショントーク以外のトークはないですよね?
A

鋭いご指摘ですね!確かに、「完全にポジショントークではないトーク」というのは、現実には非常に少ないと言えるかもしれません。

なぜ「ポジショントークではないトーク」が少ないのか?

私たちは誰もが何らかの立場視点を持っています。個人としての価値観、属する集団(家族、会社、国など)、経験、知識、感情など、あらゆるものが私たちの発言に影響を与えます。

例えば:

  • 友人との会話: 友人に何かを勧める時、それは「自分が良いと思ったから」という個人的なポジショントークです。
  • 専門家のアドバイス: 医師や弁護士が話す内容は、彼らの専門知識と経験に基づいた「専門家としてのポジショントーク」と言えます。彼らは客観的な情報を伝える努力をしますが、その専門性自体が特定の立場です。
  • ニュース報道: 多くのメディアは客観性を目指しますが、どの情報をピックアップし、どのように構成するかは、最終的にそのメディアの編集方針や記者の視点(これも一種の立場)に左右されることがあります。

「客観性」と「ポジショントーク」の関係

重要なのは、「ポジショントークではない」と「客観的である」は必ずしもイコールではないという点です。

「客観的である」とは、特定の利害や感情に左右されず、事実に基づいた情報を提供する努力をすることです。しかし、人間である以上、完全に「無」の状態で発言することは不可能です。

だからこそ、私たちは「この発言はどんな立場の人が、どんな意図で話しているのだろう?」と意識することが大切になります。

それでも区別する意味

「全てのトークはポジショントークである」という考え方は一理ありますが、それでも「ポジショントーク」という言葉を区別して使う意味はあります。

それは、特に「自分の利益や立場を明確に優先し、そのために意図的に情報を操作したり、偏った主張をしたりする発言」を指す場合です。

たとえば、不動産会社の営業マンが、特定の物件の悪い点を伏せて良い点だけを強調する発言は、純粋な情報提供というよりは、より「ポジショントーク」の色合いが濃いと言えます。

つまり、程度の問題として、「より強く、自分の利益に紐づいた発言」を特にポジショントークと呼ぶことで、私たちはその発言の裏にある意図を推測し、より批判的な視点で情報を受け取ることができるようになります。


「全くポジショントークではないトーク」は稀かもしれませんが、発言の「ポジショントーク度合い」を意識することで、情報リテラシーを高めることができる、と考えてみてはいかがでしょうか。

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